お知らせ

JR東日本秋田事業本部と「軌道検測におけるAI活用勉強会」を開催〜鉄道保守の高度化と省力化を目指して〜

Tokyo Artisan Intelligence株式会社(本社:神奈川県横浜市、代表取締役社長 CEO・CTO 中原啓貴、以下:当社)は、2026年7月30日(木)、東日本旅客鉄道株式会社(以下 JR東日本)秋田事業本部 設備部 保線技術ユニットの皆様をお迎えし、「軌道検測に関するAI活用勉強会」を当社会議室にて開催いたしました。 本勉強会は、鉄道設備の維持管理における安全性向上と点検業務の効率化・技術継承を目指し、JR東日本 秋田事業本部様からのご要望を受けて実現したものです。当日は、現場での実務課題を起点に、エッジAIや画像解析技術を軌道検測へどのように適用・活用できるかについて、実践的な意見交換を行いました。

◾️勉強会での主な協議内容

1. 画像AI解析による「異常検知」と「判断支援」

線路設備の画像データからAIが不良箇所や部材・不良種別を特定し、基準値と照らし合わせることで「早急な対応」「経過観察」などの修繕区分を自動提示する可能性について解説しました。また、営業列車やモニタリング装置で取得した過去データとの比較により、レールの傷や踏切敷板などの変化を事前に絞り込み、現場確認の効率化を図る取り組みを共有しました。

2. 測定データと画像の連携による経時変化の可視化

軌道変位の測定データと走行画像をキロ程(位置情報)で結び付け、異常箇所の画像を直感的に呼び出す運用を提案しました。AIによる検査結果と変位データを組み合わせることで原因候補を特定し、変化の兆候を捉える「予防保全」への期待が高まりました。

3. ドローン・自動走行機器等を活用した遠隔・自動点検

作業員が線路内に入ることなく点検を行えるよう、ドローンや電動カートなどの自動走行機器とカメラ・AIを組み合わせた点検手法について議論しました。また、センサー、通信、クラウド、既存設備を統合した全体設計の重要性を確認しました。

4. AIを活用した「予防保全」の実現

沿線の樹木・雑草の成長変化や、道床の状態をAIで学習・判定することで、将来的な接触時期の予測や計画的な補修・除草につなげるアプローチについて検討しました。現場で蓄積されたデータを将来の保守高度化に向けた貴重な資産として再認識する機会となりました。

◾️今後の展望

今回の勉強会を通じて、鉄道保守現場に存在する膨大なデータを連携させることで、省力化や判断支援、予防保全へと発展できる大きな可能性を再確認いたしました。

今後は、対象業務や使用データをさらに絞り込み、現場環境でのデータ取得および小規模な検証を行いながら、実運用に適したシステムの検討を進めてまいります。当社は今後も現場のニーズに寄り添い、AIを「安全で効率的な判断を支えるソリューション」として提供することで、鉄道インフラの持続可能性と保守高度化に貢献いたします。